-
熱中症は毎年5万人以上が救急搬送されており、誰でもかかる危険があります。
適切な対策を取り、暑い季節を安全・快適に過ごしましょう。熱中症とは
暑い夏、気温が上昇すると体温も上昇します。 からだは体温を調節するために汗を出し、その気化熱によって体温を下げようとします。
しかし、外気温が高く、湿度も高い場合、汗が蒸発せず体温調節ができない状態になり、熱が体内にたまります。 このような状態になると、失神・けいれん・意識障害などの多くの症状を引き起こします。 これらの症状を総称して「熱中症」と呼んでいます。
熱中症の予防と対策
●暑さ指数(WBGT)の確認
熱中症の発生には、気温・湿度・輻射熱(直射日光、照り返しなど)・風速が関係します。
このうちの気温・湿度・輻射熱の3因子を取り入れた指標である、暑さ指数(WBGT)を把握することで、熱中症発症の危険度を知ることができます。WBGT値が28℃を超えると熱中症の危険性が上昇します。
一般的な温湿度計では輻射熱の影響を正確に反映できないため、熱中症の危険性を適切に判断することができません。
「WBGT値」の把握には、輻射熱の影響を測定できる「黒球式」と呼ばれる屋外対応の機器を使用する必要があります。
熱中症は室内でも起きる
特に高齢者は暑さを感じる感覚が弱くなるため、室内でも熱中症にかかる恐れがあります。
室内にいるからといって油断せず、室温・湿度を把握し、水分補給を行うとともに、早めにエアコンをつけるなどの対策を取るようにしましょう。
また、乳幼児は体温の調節機能が十分に発達しておらず、意思表示もできないため熱中症の危険性が高まります。
周りの人が気をつけ、熱中症を予防しましょう。
●感覚に頼らない
熱中症の危険性が高い環境下でも、「自分はまだ大丈夫」「暑いと思わない」といった感覚で判断してしまったり、「周りの人が頑張っているのに自分だけ休憩できない」といった雰囲気で適切な休憩・水分補給ができなかったりする場合があります。
●水分補給
熱中症の発症を予防するためには、水分の補給が大切です。
下記のポイントを参考に、適度な水分補給を行いましょう。
・こまめに
一度にたくさんの水分を摂取しても、うまく吸収することができません。少量の水分をこまめに摂取するようにしましょう。
・意識的に
「のどが渇いた」と感じた時点で、からだは脱水症状を起こし始めています。渇きを感じなくても、意識的に水分を摂るようにしましょう。特に運動をする際は、事前の水分摂取を心掛けましょう。
・運動した後も
激しい運動をした直後や翌日は体水分量が減少します。特にこまめな水分補給を行い、リカバリーを行いましょう。